森蘭丸異聞
- RANMARU MORI -

第二十一章   


天高く舞う花に添えて





「お蘭よ、これでもまだ抱くことを許さぬか?」
信長の意地悪な言い様に蘭丸はちらりと視線を相手へ向ける。
「・・・・もう、畳は濡れてしまいました。それでは蘭丸が拒む理由はどこに
あると言うのでしょう?」
どこか責めるような口調だが視線は高級な遊女のようにうっとりと信長を見つめていた。
その答えを満足げに受け、信長は寛がせた袴から覗く切っ先に手を添える。
そしていかにも邪魔そうに袴を足で蹴って端に追いやるとさらに自身を
膨張させるために擦り始めた。
「ッ!・・・上様ぁっ・・・・あ、ぁ・・・」
そして同時に信長は全裸になっている蘭丸の尻を扇子で犯し続ける。
髪油がねちょっと音を立てる度に蘭丸の細くしなやかな肉体が汗を落としながら踊った。
「あっ、やぁっ・・・・い、きますぅ・・・る・・・!もぉ、だ・・・だめっ・・・ああああっぁ!!」
集中して前立腺を刺激され続けた蘭丸が信長を待たずに達射してしまう。
亀頭の割れ目から勢いよく迸った種液が畳の上を白く染めていった。
「ぁあっ・・・・ァ、はぁ・・・」
びくんびくんっと大きく身体を揺らしながらまだ恍惚と射精感に浸る蘭丸を信長は
愛しそうに見つめている。
そしてひと呼吸置いてから乱暴に突き刺したままの扇子を引き抜いたのだ。
「ぃああっ・・・・!!!」
力が抜けかかっていた体に再び緊張が走り、蘭丸の膝が自分の出した残滓の上を滑る。
左膝だけが前に出たその格好はさらにヒクついた蜜口を露にし信長の目を喜ばせた。
「出し尽くせ。わし以外の者にその蜜を吸われることなきよう、全て空にしてしまうがよい」
囁きながら信長は四つん這いになる蘭丸の腰を抱き寄せた。
そして後から覆いかぶさるようにでか摩羅を押し付ける。
それはくっきりと脈立ちきつく反り返っていて、早くにも挿れたい信長の
辛抱を伝えてくるものだった。
一度達したとはいえ蘭丸の若い身体はまだ勢いよく男根を堅く突き上げさせている。
信長はそれを片手でぎゅっと握り締めながら秘部の入り口にくぷっと先端を宛てた。
「ぁうんっ・・・・上様・・・、好きで・・・好きでございまする」
はぁはぁと獣のように荒い息をつきながら蘭丸が呟いた。
うわごとにも思えるほどのその言葉に、信長は鼻先を引くつかせながら
ぐいっと腰を押し進めてくる。
「・・・・・!ああっ、ぅ・・・・・ぐっ、ぁ・・・」
細い扇子など比較にもならない大きな屹立は堅い蕾をだんだんと、
けれど早い動作で広げていった。
蘭丸は目の焦点がぐらりとずれるような衝撃を感じながらも、優しく愛撫してくれている
信長の手淫によって透明な液体をじわりじわりと鈴口からあふれ出させ始めている。
感じているのは一目瞭然だった。
さらに信長は頭をすべて飲み込ませてしまおうと腰を使って蘭丸の身体を割ってくる。
「ああっ、ぁ・・・・ああんっ」
濡れた髪が揺れて筆のように畳を濡らす。
火照った肌は快楽を追い求めるようにくねくねと曲げられ水を弾いた。

「殿、おられますか?それとも蘭丸殿お一人でございまするか?」
ふいに障子越しに声をかけられて蘭丸の身体がびくんっと脈打った。
「ぅ・・・・!」
その刺激に信長が片目を細めて射精を耐える。
「・・・?いかがなされました?明智光秀にございまする、お開けしてよろしいか?」
蘭丸は思わず息を潜めて動きを止めてしまった。
このように乱れてなりふりかまわず信長を求める姿を見られたいとは思わないからだ。
隣に控える小姓や、外に出かけたときについて回る馬廻などは仕方がないと思うが、
信長が懇意にしている大名たちに見られてしまうと次に会うときになんだか顔が合わせずらい。
たとえ大名たちが蘭丸のしていることを知っているとわかっていても羞恥が先に立つのだ。
「よい、そのままで話せ。なんじゃ」
信長は障子の先にいる明智に声をかけた。
しかし蘭丸を攻める指の動きが緩むことはない。
「・・・!・・・、・・・っ」
蘭丸は必死に声を飲み込みながら信長の手淫に意識を集中しないよう畳に頬を押し付けた。
「はっ、おられましたか、殿。・・・・・実は明智光秀、お願いがござりまして参りました」
「なんだ?」
信長の息も上がっている。
言葉数少なく答えると、くびれまで秘孔に納めながら蘭丸の肩甲骨に口付けた。
「・・・っ、ん!・・・・」
肌を滑る少し乾いた唇の感触が生々しく蘭丸を侵食してゆく。
「はい・・・村重の事でございまするが、できれば助命してはいただけないかと。有岡の城を
出てもう挙兵する力も残ってはござりませぬ。どうか、どうか・・・・」
「ならぬ!」
信長が激昂したように叫ぶと、腰がぐいっと進んですべての堅幹が蘭丸の肛道を埋めた。
思わず蘭丸は喉奥で悲鳴を上げる。
「今許せばすべての犠牲が無駄になる!ならぬぞ・・・・!」
信長の声は重く、それがどれほど真剣な言葉か伝えていた。
障子の向こうでも明智が息を呑んでいるのがわかる。
蘭丸は二人の気持ちを思うと呼吸もそぞろに目を伏せた。
万見の死をただの犠牲にしたくない信長と、どうにか戦友である村重を助けて
あげたいと願う明智と。
蘭丸は秘部に穿たれた信長の摩羅を奥深くに感じながらも信長の顔を
振り返り小さく微笑んだ。
そしてゆっくりと首を横に振る。
まるで小さい子供を宥めるように、いけません、と。
「上様・・・・明智殿に、どうか今一度機会を・・・・」
苦しげに声を潜めながら信長に懇願する。
その声は明智にも聞こえたようだった。
「・・・・蘭丸、殿・・・」
「お蘭・・・・!」
信長は微かに苛立ったように蘭丸の男根をぐっと握り込んで手の腹でぎゅっぎゅっと擦った。
「ひぅ・・・・!!」
その刺激に蘭丸は再び畳へと頬を擦りつける。
信長の屹立を食んだままの媚孔が連動するようにわなわなと打ち震えた。
「ぬう・・・・・ならば光秀よ!説得してみせるがよい!もしそれが叶わぬならば・・・有岡の
人間はすべてふたつに裂かれると思え!」
「はっ!ありがたきお言葉でございまする!」
障子の向こうで明智が深く、深くお辞儀をした。
蘭丸は少しだけほっとした様子で二人のやり取りを耳にしている。
そこへ再び信長の侵攻が始まった。
ぐい、ぐぐい、と強く弱くより深いところまで入り込もうとむやみに摩羅を押し付けられたのだ。
「・・・!・・・っ、ぅ・・・」
蘭丸は堅い男根で己の性感帯を刺激され、悦楽を貪り尽くしたくなる欲求に身を捩った。
一度は萎えしぼんだ蘭丸の性器はもう完勃ちしていて先から止め処なく白液を漏らしている。
本当は早くむちゃくちゃに突かれてしまいたいのだ。
そう思った瞬間、蘭丸の頬が可憐に染まり潤んだ目がなんとも艶めいて信長を見上げた。
「・・・・光秀、用事が済んだのならば戻るがよい・・・今は、お蘭と二人にさせよ」
そんな蘭丸の様子に信長はこくりと唾液を飲み込んで明智へ告げる。
「はっ!・・・失礼いたしまする」
どうやら中で行われていた二人の情事には気付かなかった様子の明智がそそくさと
その場を去ってゆく。
これ以上粗相をして信長の怒りをかわないためだ。
再びしん、となった室内で信長は堰を切ったように抽挿を開始した。
それに合わせて我慢していた蘭丸も声を高く上げ行為に夢中になる。
「アアッ!ああ、あ、・・・・・・あああっ!ん、あああっぁああっーーー!」
ほんの少し揺さぶっただけで、蘭丸は再び達してしまった。
会話の途中ずっと信長の手淫に弄ばれていたのだ。
奥に確かな突き上げを感じると摩羅はすぐに弾けてしまった。
しかし放出して力の抜けた蘭丸を気遣うことなく信長も夢中に腰を穿ち続けている。
それはどこか怒っているようでもあり、蘭丸の内の熱にうなされているようでもあった。
「蘭・・・・っ、お蘭っ・・・!」
激しさが増す。
後から獣のように貫き突かれ、まるで物のように揺さぶられる。
しかし蘭丸は信長が自分に感じてくれていることを嬉しく思っていた。
「ぐう・・・・!」
信長が低く呻くと蘭丸の肛孔に熱い滾りが迸った。
どくどくと脈打つ摩羅から多くの精液が蘭丸へと注ぎ込まれる。
「ハァ・・・っ、はっ・・・・ぁ・・・」
蘭丸は荒くなった息を畳に吹きかけながらもまだ疼く己の肉棒に唇を振るわせた。
髪はもう少し乾いてきている。
このままもう一度抱き合いたいと蘭丸は密かに願っていた。
そして蘭丸にもたれかかるようにその背に胸を寄せ、解放に酔いしれていた信長が
ゆっくりと身体を起こす。
ずるりと引き抜いた摩羅はまだ元気な様子だった。
信長は蘭丸の身体も同じように抱き起こすと、蘭丸の尻をあぐらをかいた自分の上へ座らせる。
「上様・・・お汚れになりまする・・・」
思わず蘭丸はそう告げた。
屹立を引き抜いたことで栓がなくなってしまった秘孔から信長に注がれた精液が
漏れそうになるのだ。
しかし信長は気にした様子なく後から蘭丸の頬に自分の頬を摺り寄せた。
「・・・・・あれでよかったか、お蘭」
「上様・・・はい、ご立派でございました。よくお堪えになられて・・・」
「村重憎しだが、お蘭が言うのであれば光秀に機会を与えるにやぶさかではない。
仙千代もきっとそれを願っておるだろうからな。・・・・・他の誰が言う言葉もわしに届かぬときは
あるが、お蘭。そなたは別じゃ。そなたの言葉はどのような怒りの情に我を忘れて
いたとしてもちゃんと聞こえてくる。ほんに、不思議な・・・」
そして信長は愛しそうに蘭丸へ口付けた。
その唇での愛戯に蘭丸は再び下半身が熱を持つのを感じる。
「上様・・・・・あっ!」
ふいに信長の指が蘭丸の尻肉を揉み、その間へするりと入り込んできた。
ぎゅっと窄まってしまった入り口からは押し出されるように種液が零れ、信長の指を濡らしてしまう。
しかし信長はそんな様子も嬉しそうに笑っていた。
「まだ足りぬか?お蘭・・・・愛い奴よ」
信長の逞しい両腕で抱かれるだけで蘭丸は溢れる快楽から抗えなくなってしまう。
もぞもぞと蘭丸は内股を蠢かした。
さっきからずっと勃起しっぱなしで達し続けさせられている。
身体はひどく過敏になっていた。
それでもなお交合を求めてしまうのだから自分自身でも呆れてしまうと蘭丸は頬を染める。
「・・・・・上様に吸われるために生まれた蜜でございまする・・・・」
精一杯の誘い文句で蘭丸は信長の手にそっと己の手を乗せた。
「ほんに骨抜きにされる。・・・・では麗しき花に水を注いでやろう」
それを受けて信長もまた笑み深くその手を握り返した。


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