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森蘭丸異聞 - RANMARU MORI - 第二十章
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「お蘭!お蘭はおるか!」 張りのある信長の声が城内に響き渡った。 呼ばれた蘭丸は真っ赤な小袖に黒の内袴、そして透かした白の桂衣を羽織って 信長の前へ躍り出る。 「森蘭丸にございまする」 片膝をついて一礼すると信長はうむ、と頷いて蘭丸の手を取った。 自然と顔が信長のほうへと向いた蘭丸の長い黒髪を結ぶ柿色の紐が流麗な音を立てる。 それが心地よかったのか信長は目を細めて笑うと無言で蘭丸を引っ張りだした。 「上様・・・?いかがなされました?」 小首を傾げながら尋ねるが信長はいっこうに口を開こうとはしない。 またいつもの悪戯かと蘭丸が怪訝な顔をしたあたりで、二人は小用所へとついた。 信長の小用所は二部屋からなっている。 小姓たちが用をたす信長の衣服を整え、手洗い用の水を差し出す控えの間と、 実際に用をたす部屋のふたつだ。 蘭丸は小姓頭の頃からよく信長の小用に付き合っていた。 大事な刀を預ける役目を蘭丸に与えてくれたのだ。 蘭丸が奏者になってからあまりこういった用事には呼ばれなくなったとはいえ、小姓をやめた わけではないから信長の身の回りの世話もするし城下見回りの共をすることもある。 仕事内容が多少変わっただけで実際は小姓頭の頃と生活が一変したわけではないのだ。 信長は小用所の扉を開いて中へと入っていった。 蘭丸もそれに続いて中へと入る。 「・・・・?」 ふと、見慣れぬ小姓が二人そこへ座り頭を下げていることに気付いた。 蘭丸は思わず身構える。 「誰ぞ!?」 刀を握りいつでも応戦できるような形で背に信長を隠し据えた声で叫んだ。 刺客であれば一大事になるからだ。 もしも新しく仕えた小姓であったとしても蘭丸のところへ情報が流れてこないはずがない。 まずは蘭丸に顔見せをし、それから信長に任の挨拶をするのが常になっていた。 それは素性の知れぬ者を信長に近づかせないための蘭丸の配慮でもあったが、 信長の寵愛を一身に受ける蘭丸へのご機嫌伺いでもある。 この頃の蘭丸は目どおり勝手が一人許され、他の者では通らぬ意見も蘭丸の意で あれば通り、およそ怖いものなど何もないように傍からは見えた。 蘭丸の機嫌を損ねたものは信長に言いつけられ、有無を言わさず首をはねられると 噂が流れるほどに。 「・・・・・お久しゅうございまする!」 しかし構えた蘭丸に聞こえた声は懐かしいそれであった。 「兄上!坊丸、力丸にございまする!」 そしてもう一人も顔を挙げにっこりと笑いながら蘭丸を見上げる。 二人は故郷に残してきた蘭丸の弟、坊丸、力丸であったのだ。 「・・・なんと!」 そう声を上げると、涙ぐんだ潤む瞳を細めて二人の弟を抱きしめる。 蘭丸が信長の元へ上がってからずっと逢えずにいたのだ。 兄の長可はたびたびに信長の元へやってきていたので顔を逢わせることも多かったが、 この二人はそうではなかった。 懐かしさに声が上擦る。 「お蘭、驚いたか?その顔が見とうて内緒にしておいたのじゃ。そなたが奏者になると 決まった晩に海津へ使いを出しておいたのじゃ。これからは坊丸、力丸ともに小姓として そなたを助けてくれる」 信長がくっくと喉奥で笑いを潜めながら蘭丸の頭を後から撫でた。 それを受けて蘭丸の嬉しさを隠しきれない顔が信長のほうへと向けられる。 もう一度蘭丸は弟たちをぎゅっと抱きしめてから、今度は信長のほうへ身体を向けて 少し背伸びをしながら主を抱きしめた。 蘭丸は他に感謝の気持ちの表し方を考え付くことができなかったからだ。 「上様・・・嬉しゅうございまする。ほんに、ありがたき幸せでございまする・・・!」 蘭丸は弟たちが来たことも嬉しかったが、なにより信長のこの気遣いが嬉しかった。 「大事ない。しばらくしたらそなたはわしと共にサルめの城で鷹狩じゃ。今日はもう 下がりを許す故、二・三日、兄弟水入らずでゆっくりと過ごすがよい」 言って信長は返すように蘭丸を抱きしめると先の部屋へと入った。 それを見送ってから蘭丸は弟たちへと身体を向ける。 「上様が出ていらしたら着衣を整え、手洗いの水をご用意してすぐに手ぬぐいで拭うよう。 終わったら兄の部屋へ来るとよい。上様からいただいた珍しい菓子を用意しておこう」 蘭丸がその端整な顔を花のようにほころばせながら告げると、弟たちもまた満面の 笑みで頷きを返した。 こうして坊丸、力丸ともに信長に仕えるようになった秋口、信長の元に信忠がやってきた。 有岡から村重が逃亡したことを伝えに来たのだ。 信長はそのまま有岡城を落とすことを信忠に命じた。 それから秀吉の居城である長浜に向かった信長と蘭丸は、鷹狩をしながら数日を過ごした。 公務の合間にこうやって息抜きへと誘ってくれる信長へ蘭丸は感謝している。 そしてこの日もまた鷹狩へと行ってきたのだ。 あさってには安土に戻る予定だから、これが今回最後になるだろう。 風が強かったせいで埃だらけになってしまった髪を蘭丸は桶で洗っていた。 室内で桶を置いて髪を洗うのは久しく感じる。 風呂のほとんどを信長と共にしていたため、一人で部屋で髪をゆすぐということがないのだ。 ぱしゃり、と静かな室内に水音が響いた。 秀吉は信長と同様、蘭丸によく気をつかってくれる。 そのためこの城でも蘭丸には個室が与えられていた。 「お蘭、おるか?」 そこへ信長の声がかかり障子が乱雑に開けられた。 上半身を裸にして前かがみになり、髪をゆすいでいた蘭丸がぎょっとする。 「う、上様・・・」 驚く蘭丸のことを気にした様子もなく信長は障子をしめてどかどかと室内へ入ってきた。 「なんじゃ、風呂ならば後でわしと入ればよいものを」 「埃がかなり舞っていました故・・・このままで上様の御前に上がるのは失礼かと」 蘭丸は言いながら急いだ手つきで髪から水気を絞り落とす。 その様子に信長が手にした扇子を左右に振った。 「よい、このまま大人しく待つ故、そのまま洗うがよい」 「しかし・・・」 「わしがよいと言っておるのじゃ」 信長の言葉に蘭丸は口を噤まざるをえなかった。 上様を待たせるなど小姓にとっては言語道断な事だが、信長がいいと言うのであれば それに従い、焦りながらも髪をすすぐ行為を止めることはできない。 蘭丸は再び張った湯で黒くしなやかな髪を梳くように荒い流していった。 「・・・・・・・・・・・・・」 ふと、それを見ていた信長の口元が笑う。 そしてじょじょに蘭丸へにじり寄っていくとむき出しにされている蘭丸の乳首を扇子の 先でつついた。 「ひゃあっ!?」 その感触に蘭丸は思わず飛び上がりそうになってすんでのところで身体を押さえる。 今ここで暴れれば秀吉の居城であるこの部屋が水浸しになってしまうからだ。 「上様!大人しく待っておられるとおっしゃられたではござりませぬか・・・!」 性感帯を突付かれたことで顔を赤くしながら蘭丸は信長を睨んだ。 しかし信長はまったく悪びれた様子なくのしかかるように蘭丸の背に胸を押しつけてくる。 「・・・髪を洗う姿というのはなんと淫靡なことか。蜜があれば蝶が寄るのは道理のこと」 信長は信長が悪いのではなくて髪を洗う蘭丸の姿が色めいているから悪いと言っていた。 蘭丸は更に顔を赤らめる。 腰に信長の堅いモノが当たっているからだ。 「いけませぬ・・・畳が水浸しになってしまいます故・・・ぃあっ・・・」 蘭丸は再びぞくぞくっと肌を震わせ快感に喘いだ。 反対側の乳首を信長が扇子の先でぐりぐりっと押しまわしたせいだった。 「うむ。ならば零れぬように注意するがよい。わしはわしで愉しませてもらう故」 背中ごしに薄く笑い声が聞こえる。 信長はそのまま晒された蘭丸の項に口付けながら扇子の先で蘭丸の身体を弄び続けた。 硬い扇子の木がしだいに尖っていく乳首をこりこりっと刺激してくる。 絶えられずに蘭丸がはぁ、と熱い息を漏らすと、今度は少し開いた扇子で尖りを はさむように当てると勢いよくぱしんっと閉じた。 「ぁあんっ・・・・!」 つぶされた乳首が甘い痺れを全身に広がらせてゆく。 蘭丸の袴がもぞりと揺れた。 「どうした?わしが待っておるのだぞ?急いで髪をすすがねばならぬのだろう?」 信長はわかっていて意地悪を言ってくる。 しかも扇子の先は脇腹をついと撫でて反対側の胸へと移動してきた。 遠目から見たら蘭丸は信長の右腕に抱かれているかのように見えるだろう体勢だ。 「零れまする・・・っ、水が・・・・」 かぁ、と朱色に染まった頬を蘭丸がいやいやをするように左右へ振った。 「零れるのは水か?それとも蜜か?」 そんな蘭丸の言葉ですらも遊ぶように信長は聞き流す。 蜜、と囁いて信長の右手は蘭丸の股間をぎゅっと握ってきた。 「あうっ!・・・・う、上様・・・おイタが過ぎまするぅ」 とはいっても、慣れない扇子の愛撫で蘭丸の下股は膨らみかけていた。 これでは信長を叱っても説得力がない。 案の定信長は気にしたそぶりも見せず扇子の柔らかな部分を乳首の先端に当てて しゅっしゅと擦り付けてきている。 「ぁっ、・・・ぁ・・・、ふぅ、んっ・・・・」 蘭丸はじんとした痛みとそれに伴う快感で呼吸を乱してしまった。 信長は蘭丸の気分が盛り上がってきたことを察すると、濡れた髪をそのままにぐいっと 抱き寄せるように後へ引っ張った。 「あっ!」 びしゃりと辺りに水が飛び跳ねる。 蘭丸の髪は水気を含んだまま蘭丸の鎖骨や胸にはりつき、着物をゆっくりと濡らした。 そして信長は足で桶を横へと捌け、蘭丸の右乳首を隠す豊かな髪を乱暴に かきわけながら首筋に噛み付く。 「あ、ぁっぅ・・・・」 ちゅう、と吸われると白い肌が桜に染まった。 そんな所有者の証を満足げに見下ろしながら信長は器用に蘭丸の袴を脱がしてゆく。 むき出しにされた尻はさらに信長の膨張した股間を感じさせ蘭丸は恥じた。 「上様、どうかご容赦を・・・秀吉殿に叱られてしまいます故・・・・っ」 「ではお蘭を叱ったサルをわしが叱ってやろう」 信長は一度は抱き寄せた蘭丸の身体を桶のあった場所へ 四つん這いになるように伏せさせた。 そして扇子を少し開くと和紙の部分を蘭丸の摩羅に当てて愛撫するように上下へ扱く。 「あああっ!?・・・・・う、上様ぁっ・・・!」 びくびくっと背筋が揺れると蘭丸は力が抜けてしまったのかへたりと腕を折って 頬を畳へつけた。 おかげで尻だけが高く上げられ夕暮れ色に穴の全てを晒してしまう。 「よい眺めじゃ。これはわしだけが見ることのできる花の浄土よ」 さらに信長の手はくびれを引っかくように和紙を擦りつけた。 完全に勃起した蘭丸の男根は今まで感じたことのない快感に、性急に反応して 先走りの液を漏らしてしまう。 ぬちゅっと淫猥な音が響くと和紙にじわっと染みが出来た。 「あうっ、・・ぁ、ああっ・・・んぁっ」 蘭丸はどうにも抑え切れそうにない射精感を下股に疼かせる。 しかし信長の手はそこで止められ、蘭丸の欲望は行き場を失ってしまった。 「ああ・・・・上様・・・・」 潤んだ瞳がせがむように信長の顔を振り返った。 すると信長もまた袴の紐を緩めながら蘭丸の顔を見、笑いかけてくれる。 「我慢できぬか?ではこれをやろう」 「・・・!!!いぁあっぁ・・・!」 言うや否や、蘭丸の肛門に鋭い痛みが走った。 信長が閉じた扇子を無理やりに蘭丸の蕾へねじ込んだのだ。 細い扇子とはいえその支柱となる木の部分の硬さは内壁を傷つけるのに難はない。 蘭丸の先走りが少しついただけの扇子では先端が入るだけで、それ以上奥へ 入るのは拒まれてしまう。 信長は少しだけ入った扇子の先をくに、くにっと左右へ壁を押し開くように揺らした。 「い、いた・・・っぁ・・・」 蘭丸の悲痛の声が落ちる。 赤く充血したそこは切れてはいないが少し腫れているようにも思えた。 「お蘭、力を抜け」 ぴしり、っと尻肉を軽く叩かれて蘭丸は必死に攻めを受け入れようと下股から力を抜いてゆく。 すると扇子の先がずるり、と奥へ進んだ。 しかしまたそこで止まってしまう。 女のように濡れないのだから仕方がないのだが、信長は髪結いのために秀吉が用意した 髪油に目を留めた。 蘭丸はふだん髪油を使ってはいない。 だからこそ風に靡く美しい稜線を描くことができるのだが、今回はそれが仇と なったとしか思えない。 容器の中にたっぷり残る髪油を見た信長が一度蘭丸から扇子を引き抜いて それに絡ませたのだ。 「・・・・ああっ!?」 蘭丸は再び目を見開いた。 ぐちゅぐちゅに油が絡んだ扇子が再び奥を侵略しようと差し入れられてきたのだ。 圧倒的な異物感が胃や腸を押しのけてくる。 「あっ、ぁ・・・・」 蘭丸は言葉少なく喘いだ。 髪油をまとった切っ先は柔らかな襞をめくって蘭丸の前立腺を煽り、強制的な勃起を促してくる。 「ああっ、んぁっ・・・・あ、ああ、あっ・・・・」 蘭丸の片手が射精を堪えようとぎゅうっと堅く握られた。 |
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