絶対無敵に恋人志願


Vol.18 Sultry night


熱いシャワーに打たれながら佐渡里は、
ぼんやりとそれがタイルを打ち付ける音を聞いていた。
体内を巡る熱い血潮が、徐々にそのスピードを速めてゆくのが脈を通して伝わる。
いや、それはシャワーのせいだけではないだろう。
佐渡里は逸る心を抑え、バサッと頭から湯を浴びた。

悪魔に魅入られ自ら彼の手に堕ちた。
彼は“愛している”という免罪符をちらつかせ、佐渡里の心身を翻弄していく。
自分の魂は既に悪魔の手に。
堕とすなら堕とせばいい…どこまでも一緒に堕ちてやる。
そう佐渡里は、心を決めたのだ。
シャワーコックを捻り湯を止めると、頭を振り雫を軽く振り落とすと浴室を出た。
バスタオルで水気を拭き取り、冷たいベッドへと身体を滑り込ませる。

さァ。
おいで、俺のサキュバス。
たっぷりと俺の精気を注ぎ込んでやろう。
今まで酷くした分、甘く、淫らに泣かせて強請らせてやろう。

自然と口角が弧を描く。
冷たかったシーツが佐渡里の火照った体の熱を奪い温まった所で、そっと扉が開かれた。
「―――さァ。来いよ。」
ククッと喉奥を小さく震わせ佐渡里は、ベッドの上掛けを捲り上げた。

「ッ・・・ん、ンンッ・・・」
濃密に交わされる口付け。
お互いの唾液を貪り、啜り合う。
舌先で上顎骨を擽るように嬲るのが姫嶋は特に感じるらしく、
くぐもった声が鼻から抜ける。
苦しげに美しい顔を顰めつつ、瞳だけは爛々とした欲望の灯がちらついている。
唇を離そうとする佐渡里をもっともっとと引留め、激しく舌を絡ませてくる。
そんな彼から無理矢理唇を離し、濡れそぼる口唇、顎先、耳朶へと舌を這わせた。
甘いソープの香りが彼の高まった体温で匂い立つ。
ピチャッと音を立てつつ、耳穴を舐めつつ、彼の身体を覆っている
柔らかなローブを剥いで行く。
そっと片手を胸元に這わせると、姫嶋の身体が大きくピクンと震えた。
「ァ!・・・は、ぁん・・・」
甘い吐息が零れ、身体を捩らせる。
既に堅く尖った乳首をクリクリと指先で弄びながら佐渡里は、
朱に染まった耳朶を甘噛みし囁いた。
「今日はたっぷり可愛がってやるよ。声、堪えンな。思い切りヨガれ。」
キュッと乳首を軽く抓り上げ反った背に腕を入れ、姫嶋の身体をうつ伏せにした。
耳朶を噛んでいた舌をほっそりとした項を辿り、天使の名残りの肩甲骨へと滑らせる。
背筋をなぞる指先に、細い体躯が悶え絶え間なく嬌声が上がる。
プライドが高く人を跪かせることはあっても跪いたことがないよな姫嶋が、
自分の前に跪き髪を振り乱す。
それは佐渡里の征服欲を強く掻き立てる。
彼の自尊心を圧し折り、踏みにじり、
誰の目にも触れられぬよう閉じ込めておきたくなる。
時折艶を秘める姫嶋の表情を人が見てしまったならどう思うであろう。
きっと佐渡里のようにどうしても惹きつけられ、
彼をどうしても手に入れたくなるであろう。
そんなことを思う己が愚かしく滑稽だ…そう思いつつも、
それだけ彼に入揚げている己を知る。
優しく抱きたい…そんな思いすら、彼の痴態一つで全てが吹き飛ぶ。
「腰を高く上げろ。」
軽く促すと素直に応じ、皇かな臀部を掲げてきた。
ゆっくりと尻肉を撫で閉まった窄みに舌を這わせた。
「ンァっ!」
甲高い声が上がり姫嶋が腰をくねらせる。
尻をしっかり掴み秘部へたっぷり唾液を塗りつけつつ、尖らせた舌で襞を割り開いて行く。
佐渡里のそれを拒むよう、キュッと窄まる口を抉じ開け唾液を送り込む。
「やっ・・・そ・・・んなっ!」
首を振り止めてくれてとせがむ彼に、佐渡里は
「いきなり挿れたら切れるゼ?それとも痛いのが好みなのか?ん?」
片腕を回し姫嶋のペニスへと滑らせた。
それは既に先走りに濡れ、堅く張り詰めている。
小さく息を呑む姫嶋に佐渡里は“濡れてるぞ”と小さく喉を震わせ囁いた。
違うと首を振る彼に、分かっていつつ佐渡里は問い詰める。
「何が違うンだ?お前のココは正直ダゾ?こんなに涎を垂らして
もっと舐めてと叫んでるじゃないか?・・・ん?」
ヌルヌルと先走りを絡めつつ彼の尿道口を擽った。
舌先の窄まりもヒクヒクと口を開けかけている。
チュッと秘口に口付けをし、節ばった人差し指をゆっくりと突き入れた。
ヌプッと唾液の滑りを借り入り込んだ指先は、貪欲な姫嶋の内襞へと飲み込まれていく。
キツイ締め付けにゾクリと欲望を追い立てられる佐渡里。
中指をも強引に突き入れ襞を割り刺激をすると、姫嶋の声がだんだん艶を帯びてくる。
佐渡里の指を味わうように繰り返される蠕動が佐渡里を奥へ奥へと導く。
「嬉しいよ。こんなに俺を欲しがってくれて。」
アナルへ指を突っ込み、内を掻き回しながら姫嶋の上半身を抱き寄せた佐渡里は、
彼の腰へ自分の熱く滾った肉根を押し当てつつ耳元で囁いた。
「お前の中に挿りたいヨ、雪夜。欲しいんだ。」




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