<神様なんて大嫌い>

STAGA 33 たまらない。


樹は大きく足を開いて俺を誘った。
その表情は想像していたよりもずっと淫靡なもので、濡れた目尻もほんのり赤い頬も
開きっぱなしの湿った唇もシーツの上でうねる媚態も、全部が魅惑的だった。
「・・・樹・・・・・、確認するけど・・・金、絡まないけどいいんだな?」
挿入一歩手前で、俺は自制心をフル稼働させて告げる。
すると樹は信じられない、といった顔つきで俺の瞳を覗き込んできた。
「・・・・・・・・あのさ、加納さんって・・・・っ、ん・・・・・・けっこうバカだろ」
そう言われて思わず眉根を寄せる。
バカ、バカって・・・樹は本当に口が悪い。
ベッドの中なんだから睦言のひとつも囁いてくれりゃいいのに。
俺が閉口していると樹は俺の腰に回していた手を滑らせて肩甲骨の下あたりを抱きしめてきた。
「俺が誘ってんの。俺がアンタと、・・・はぁ、・・・セックスしたいんだよ。
金なんかいらない・・・・・んっ、・・・そういうのが恋愛ってやつなんだろ?」
樹の頬がさらに赤みを増した。




「アンタがそう、・・・・・教えてくれたんじゃないか」




ドキっとした。
心臓がどこかに飛び出してしまいそうになった。









見たいと思っていた泣き顔はそれほど嬉しくもなくて。


笑った顔が思ったよりも好きになって。


照れた顔は、腕の中に押し込めて抱きつぶしてしまいたいくらい、たまらなかった。





「・・・・アッ・・・・・ッ、か、の・・・・さっ・・・」
樹の声が上擦る。
俺は思わず欲望のままに堅い屹立を樹の秘部に突き入れた。
「ぐっ・・・・ァ、ぁっ・・・・・・・」
痛みに樹の表情が崩れる。
でも、ごめん。
止まりそうにもない。
煽ったのはそっちなんだから、って言ったら、きっと樹は怒るだろう。
それでも今はただこの激情を樹に注ぎ込みたかった。
物理的に不可能でも孕ませてやりたかった。

愛しいものに自分の種を植えつけてやりたいってのは男の本能なんだと思う。
でも樹はそういうのをナシにして俺を受け入れてくれてた。
それがまた、嬉しい。

「悪い・・・っ、ん・・・・・・」
「ば、か・・・・ァッ!!うご、くな・・・っ」
根本まで差し込んで謝ると、樹は目をつぶったまま声を荒げた。
乱れた呼吸を押さえつけながら言われた通りに腰を止める。
「っ・・・・・・・・・・ハァ・・・・・・・・・・、はぁ・・・・・・・」
ゆっくりと樹の瞳が開かれ、俺の顔を見上げてくる。
そうしたらまた、俺の腰が自然と樹を揺さぶっていた。
「・・・・ぁああっ!ぁ、ん・・・・ッ、ん、ん、・・・・ぁ、ハァ・・・・」
がくがくっと樹の身体が上下する。
ベッドの軋んだ音も、俺達の身体がぶつかる乾いた音も、俺のペニスの先から出る
粘着質な液体の水音も、どこか遠くで鳴っているように思えるくらい、夢中だった。
「か、かのっ・・・・・・・・ぁ、ハァ・・・ん、あっ、あっ、あん!・・・ぁ、ん・・・」
樹の目がとろん、として感じているのは一目瞭然だった。

なぁ、俺の、気持ちいい?
俺のペニスに穿たれて、どうにかなっちゃうくらい、感じてる?
ただ雰囲気に流されてるだけじゃなくて、気持ちが交わったセックスになってる?

俺は樹の手を取ってその甲へ口付けた。
「い、つき・・・・・すごい、イイ・・・・もう、挿れただけでイっちゃいそう」
囁いたら樹の中がぐっと締めつけてくる。
限界。
一緒にイキたい。
そう思うと俺は樹の手を彼の性器へ導いてそこを握らせた。
それからその上に俺の手を乗せてランダムに擦り始める。
「ぁあっ!・・・・ぁ、ハァ・・・んぁ、ああっ・・・・・・!・・・か、の・・・ぁああっ!」
さらに腰を深く穿ってから回転するように揺さぶると樹のペニスから
透明な雫がだらだらっと流れてきた。
「・・・・・っ、ふ・・・・・・すごい、締め付け・・・・・毎回こんなんじゃ、俺、早漏って言われるな」
「ば、か・・・・ぁ、ん・・・・・も、イク・・・・ッ、イク、加納さっ・・・・・・」
名前を呼ばれて。
薄く開いた瞳に見つめられて。
俺のペニスが膨れ上がった。
「んっ、いいぜ・・・・一緒に、イこう・・・・・くっ・・・・・・・・はっ・・・・・・・・」
浅いところから深いところへいっきに突き上げてぐりぐりと腰をグラインドさせる。
樹は短く嬌声を上げて背を仰け反らせた。
その仕草が内部を圧迫してまた俺に快感の波をぶつけてくる。
「ぁあ、んっ・・・ァ、あっ・・・・・・はぁ、あんっ、ぁ・・・・アアッ!!」
樹の爪が、俺の肩甲骨の下を引っかいた。
汗が落ちる。
腰のうねりが止まらない。
角度が変わった結合部はまた違った悦楽を呼び起こし、俺は無我夢中に樹の内部を貪った。


一緒にイこう。
愛を確かめ合おう。


「・・・・・・っ、くっ・・・・は、ァッ・・・・・・あ、あ、あ、ッ・・・・・・あぁあああーーー!」
「ッ・・・・・・・樹ッ」


俺で潤って。
今もこれからも俺に夢中になって。

乾く暇がないくらい抱いてやるから。




俺達は、揃って精液を吐き出した。





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