<神様なんて大嫌い>
STAGA 26 意地悪なマリオネット
樹はビデオで見ているよりもずっと高圧的で、それでいて脆い印象を受けた。
画面越しの視線は屈服させたくなるほど強気なそれであったのに対して、
実際に顔を会わせて覗き込んだ瞳の奥には微妙な戸惑いや不安がちらついていた。
まぁ、それでも俺のやることはひとつなんだけどな。
悪いけど好きにさせてもらうぜ?
「・・・・・・ッ、ぅ・・・・ふ、・・・・ぁ、ァっん・・・・」
俺の手が両手両足を拘束された樹の股間を弄ると、樹の腰は刺激を強請るように
ぴくん、ぴくん、と天井へ向かって跳ねる。
へぇ・・・・・可愛いな。
俺の盛ったセックスドラッグで気持ちよくなっちまってるんだ?
「ゃ・・・ぁあッ!あっ、そこ・・・さ、ゎんなっ・・・・・」
「ぅん?ココ?」
俺は思わず口端を意地悪く上げながら繰り返し指摘された箇所を強めに擦ってやった。
途端に樹の体は小刻みに痙攣しながら腰を浮かしてくる。
「ああァっ!」
・・・・・いい声。
もっともっと、って。
縋らせてやりたくなるような、扇情的な声。
「ココ弄られるのが好きなんだな。ほら・・・先っぽ、濡れてきてグチュグチュ言ってるぜ?」
俺はわざとらしく音を立たせるように親指の腹で割れ目を擦り、糸を引かせて指を離した。
くち、っと水音が響くと何度も指をつけては離し、樹に聞かせてやる。
それが樹には新たな興奮剤となったらしく肌がバラ色に染まって膝が割れた。
「ゃ・・・、っ・・・・」
口先だけの言葉が漏れる。
拒絶しようにも脳は快感に占められていてどうにもならないなんてこと、分かりきった事だぜ?
だから、そう、張られた虚勢を剥ぎ取ってやろうと俺は樹をイカせるために愛撫を繰り返した。
「やぁ、ああっ・・・・・ぁ、ァっ・・・・」
さっきから樹の口からはひっきりなしに喘ぎ声が漏れている。
いや、喘ぎ声以外の言葉が出てこない様子だった。
目尻に涙を溜めながら荒い吐息を繰り返して快感と苦痛の狭間を行き来している。
それもそのはずだ。
俺は一度樹をイかせてやってから、二度目はじんわりと攻め立ててイキそうになったら
それを故意的に止めてやる、という行為を続けている。
オーガニズムを極めた体は刺激に弱いからこれは相当堪えるはずだ。
「ぁ・・・・はぁ、はぁ・・・・ぁ、っ・・・・・・・・・・あんっ!」
ふいにカリを爪で弾いてやった。
ベッドの上の樹は淫らに四肢を汗で濡らしながらペニスを勃起させている。
「・・・・・樹、イキたいか?」
笑いを溜めた口調で囁いてやると、樹は何度も首を縦に振ってみせた。
必死な様子がかわいそうに思えるほど、可愛い。
「じゃあビデオのように可愛くおねだりしてみな」
そう言ってやると樹は一瞬顔を歪めて乾いた唇を舌で舐めた。
プライドと快感と恐怖心と。
きっと樹の中ではいろいろな感情がせめぎあっているだろう。
しかし男ってのは簡単な生き物で、精液を出したいって本能には絶対的に逆らえないもんだ。
「・・、ッ・・・・・・・い、かせて・・・・・下さい・・・」
樹の潤んだ瞳が俺を見た。
瞬間的に嗜虐的な感情が俺の内部を駆け抜けてゆく。
そしてその感情と真裏にある淡い思い。
これがもしもアイツだったら・・・。
「・・・・・もっと、強請ってみせろ」
言いながら樹のペニスを根本からきつく握りこんでやる。
その痛みにベッドに横たわる顔が顰められた。
「ぅあ!・・・・・っ」
激しい躊躇と狼狽が樹の内部を蝕んでいるようだ。
樹は言葉を出すことはせず、時折口を開こうとしてはすぐに噤んでしまう。
「・・・・・・・・強請らないのか?ならこのままずっと攻め続けてやろうか。一生イカせてなんて
やらずに・・・・ああ、それならいっそ引きちぎってやろうか、お前のペニス」
低く囁いてその言葉どおり強めに樹の性器を握って引っ張ってやった。
すると俺への恐怖心が噴出してきたのか樹の体が萎縮する。
「ゃあ!・・・・わかった、わか・・・った・・・・・」
ごめんなさい、と謝罪するかのように樹は何度も首を振った。
小さな同情心が湧き出る。
自由を拘束されてペニスを弄られ脅されながらも身を焼く悦楽に悶えなければいけない事へ。
「イカせて・・・俺の、擦って・・・ぁ、ふ・・・・出させて、外・・・」
巡らない思考回路をあらわすように樹の言葉が片言になっていた。
それを耳に俺はちらりと視線をドアへと向ける。
誰かくる気配はない。
「・・・・・・・じゃあこれを咥えろ」
俺は手を伸ばしてベッドの片隅に置かれたローターを手に取った。
そして目を見開く樹の口の中へ無理矢理に押し込んでやる。
「っ、ぐッ・・・・・・・!」
喉が詰まったような声を出して樹の体が僅かにベッドへ沈んだ。
同時に俺の右手が樹の精液をからめとってアナルへと伸びる。
入り口に指先で円を描いてから急に指を二本、突き立ててやった。
「ゃああっ!」
びくびくっと樹が背を撓らせる。
感じているというよりも痛みに体が反応しているようだった。
乾いた内部の皮膚は指を拒絶して奥に行く前に引っかかり、侵入を止めてしまう。
いくらセックスドラッグを使って興奮が増しているからといっても、女じゃないんだから
あそこが濡れ濡れになるなんてことはない。
それに今までのセックス経験で人によって感じるポイントが違うことを俺はわかっていた。
だからこそ探るように指の先端を使って尻穴をかきわけてやる。
「んぐ、・・・ンっ・・・・・」
樹の顔が痛がって歪んでいる。
この顔にさせたくて無理矢理二本、突っ込んだ。
そして、きっと、・・・・・ココ。
「・・・・!!・・・ぁ、ああっ・・・!」
樹が伏せていた両目を見開いて顔を紅潮させた。
ビンゴだ。
俺は目ざとく見つけた性感帯を逃さぬよう腕で樹の腰を押さえながら秘所を擦っていった。
「ぁ、あっ・・・んっふ・・・・・ん、」
口内へ捻じ込まれたローターを舌で必死に押し返しながら樹が喘ぐ。
丸いローターは唾液でべとべとだ。
それを横目で見ながら俺は乾いた秘部に指を押し付けて内壁をとろりと柔らかくさせてゆく。
火照った身体は思ったより簡単に篭絡出来てしまいそうだ。
ひく、と指に食いついてくるアナルから手を離すと、そこへ樹の口から出したローターをぐっと押し付ける。
次にくる快楽を知っているからこそ湧き出る期待に樹の腰が軽く宙に浮いた。
「なんだ、欲しがって我慢できないって様子だな」
言われた樹は頬を赤らめながら唇を噛んで俺を睨んでくる。
確かにこの場面でこんな表情を向けられたら、髪の毛を引っつかんで酷いことをしてやりたくなる。
「・・・・・・・ほら、腰を振って男を欲しがれよ」
俺の指が樹のアナルにローターを差し込んだ。
ちゅぷっと音がして柔らかくなった秘所が丸い機械を飲み込んでゆく。
「ぁあーーーー、ぁっ・・・・・・・・ぁ、ぁ、ハァ・・・・」
樹は顎を仰け反らせると異物が入り込んでくる感触に二度目の精を放った。
セックスドラッグの効き目抜群で、身体が淫乱にさせられているらしい。
そういう姿を見ると俺のモノを突っ込んで”俺の中でイってください”って言わせたくなるな。
”奥に精液かけてください”って、喉が枯れるまで叫ばせてやりたい。
そういう衝動を男に起こさせるような痴態だ。
「・・・・・・・・・・・」
少し落ち着いてきたらしい相手の瞳は潤みを帯びながらも正気に戻った様子だ。
俺はしばらくイったばかりの樹の顔を見つめ、その息が整うのを待った。
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